日光堅牢度について父から聞いた話

By horithren.com,

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私が子供の頃ですからもう40年以上前の話しでしょう。父が仲が良かった方で、打ち掛やさんがあったそうです。横振りのミシンで打掛に刺繡を入れていたそうです。悪い話ではないですし、もうお亡くなりになられてしまっているので、お名前を出しても構わないでしょう。樋田さまと仰います。その樋田さまの打掛が東京のホテルの結婚式の花嫁衣装として飾られていたそうです。もちろんその樋田さまのものだけではなく、他の業者のいろいろな衣装も飾られていたそうです。展示されている中で樋田衣裳様のものだけが色が変わらない、退色しないことがホテル側から評価されていたらしく、うちの仕事だけはずっと続けてくれと頼まれていたそうです。

御守りに使われている濃紫の紐の退色のことを以前に載せましたが、徐々に変わっていくものは案外と気が付かないものです。クイズ番組でも、「絵の中のどこかが時間をかけて徐々に変化します。どこが変化したでしょうか。」なんてのがよくあります。いつも見ているようなものは、比較するものがないとその変化に気が付かないのでしょう。

あるきっかけがあり別のもので同じようなことを意図的に試してみました。

 

次回へ続く・・・