お得意様ご子息の研修生

By horithren.com,

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しばらくこの更新から離れてしまっておりました。

弊社の親会社とも言えるお取引様の社長の息子さんがお父様の会社に入社され、染色の現場を知りたいということで、東京から一週間泊まり込みで桐生にいらっしゃいました。他の工程の協力工場にも同じように行かれたそうです。特に染めというのは説明だけではしきれない部分がほかの工程より多いのではないかと思います。製品の製造工程を完全に把握しよう、理解しようと積極的に動かれている、その社長の息子さんに頼もしさを感じました。以前同じ会社に生産管理を数十年担当された方がかつていらっしゃいましたが、年中顔を合わせ連絡を取っていたその担当者とよりも、繊維業界歴の浅いまだ数えるほどしか会っていないご子息との方が、現場をわかっているだけに、もうすでに話がスムースに通るようになってしまいました。

お帰りになった後、ぜひ感想文をとお願いしたところすぐに引き受けて下さいました。ご本人の許可を得ておりますのでご感想を載せさせて頂きます。体験されたこと、感じられたことと直接関係のないことは省略させていいただきました。

「ホリスレンさんで勉強させていただいて」
この度は約一週間お世話になりました。
お忙しいところありがとうございました。
反応染めとスレン染めの染色の違いというのは動画などを作成していたこともあり
少しは、分かっていましたが実際に染めの現場をみて、染めさせていただき染色の
難しさを改めて痛感いたしました。
スレン染めは特に色を出すのにものすごく苦労をして染めていただいていたことを知りました。
今までパールヨットの刺繍糸を長いこと使用していただいているお客さん
パールヨットのスレン染めの糸を求めているお客さんは有り難いことにたくさんいらっしゃいます。

しかし、業界の中では有名かもしれないですが一般の方には、スレン染めについて知らない方のほうが多いと思います。

会社の中でもスレンで色が出ないようなら反応染めにするしかないのかもしれないなどという話もあります。

しかし何故ここまで会長※がスレンにこだわっていたのか理解できました。

他の刺繍糸との違い=スレン染料を使用した刺繍糸=パールヨットの基礎であり強みです。
反応染めが糸でも生地でも主流になっている。スレン染めの職人がいなくなっていることもある、しかし
なんでも他でも行っている染め方、方法に移行してしまっているのは、技術大国 日本の強みが失われて
いる原因、そして価格競争になりどこが安く製品を売れるのかなどと自分の首を自分たちで絞めて
いるのも現状なのかもしれません。高いけど品質の良い製品を作っていた日本、
今は、安く品質の良い製品をつくる日本に移行してきているように感じる。
これには確実に無理とブランド価値を下げるデメリットが付いてきてしまっている。
誇れるものが何かわからない会社は、安さに走ってしまうのかもしれません。
パールヨットにとって誇れるものはなんなのか?確認することができました。
その強みを会社でも発信し、お客さんが困っていることに対して
糸、巻き、ミシン、パンチ、染色について答えられる知識を得るために経験しなければ
ならない。パールヨットに行けば何かわかるかも知れないというお客さんの期待に対して答えることが
出来れば次も頼ってもらえる、お客さんからの情報も得られる、自然と有力な情報が
入ってくる、困っている人とそれを解決できる人とをつなぐ場としてパールヨットを利用していただける
場をつくることができれば他ではできない新たな強みができると思います。

※ 会長 故川口喜八郎氏